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三味線世界之図
歌川芳藤[画]
江戸時代後期(1860年代)頃?
国芳の弟子である芳藤(1828-1887)がデザインした、三味線世界の地球儀を眺める花魁の姿を描いた藍摺絵。地球儀に描かれたそれぞれの国や地方は、花魁やその手伝い、客のシルエットで表現されている。キャプションは、一般的な地球儀の国名を示すものだが、歓楽街で使われる単語やフレーズをカタカナに訳したもので、外国の国名に似ている。地球儀の右側にある説明文では、オイランダ(オランダのパロディ)は「真実を語ることは四角い卵のようにまれ」であり、誰もが昼間は眠り、夜は起きている、火事になりやすい不法の巣窟であると説明されている。花魁はこの世界を、異郷の仮宅(仮宅とは、木造建築が密集するこの地域でよくある火災の脅威にさらされた時、花魁が合法的に商売をするために借りた住居のこと)から眺めている。実在の場所を架空の浮世として表現した、魅力的な「地図」とユーモラスな描写。
1葉、わずかに折れ、四隅は軽く擦れ、まろやかになっている。僅かな擦り傷と跡。17.9 x 24.4 cm。