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洗濯所よりノミラミカドモヘオンモウシイダシのコトならびにムシサンカナカマより洗濯所へネガイイヅルコト。
[松田弥助(原文)]。
八丁堀、[江戸(東京)]: 京屋宗兵衛、[江戸時代後期(1840-50年代頃?]
講談師・松田弥助の『洗濯所の訴書』を下敷きにした、洗濯屋の主人と虫とのユーモラスな手紙のやりとり。マシュー・ショアーズは『上方落語における風刺と社会移動』(p.66)でこの作品の翻訳を紹介し、松田の作品を「基本的には、架空の洗濯屋が寄生虫-ノミ、シラミ、蚊-の集団に対して提出した模擬的な正式声明と、それに対する彼らの反論である。公式文書に求められる正式な言葉で書かれたこの文書は、小さな昆虫たちを、死んだほうがいい害虫としてではなく、法の下で保護される正当な集団としてユーモラスに表現している。洗濯業者による「正式な声明」は、「3つのグループ(の昆虫)からの口頭文書による謙虚な要求」(Shores, 66)と題された昆虫代表からの返答とともに紹介されている。大寄せ噺の尻馬』にも同タイトルの文章が掲載されている。
東アジアの伝統的な製本様式(袋とじ)。 原紙に軽い折れ、小さな虫穴数カ所。最後の葉の見開きにインクの跡があるが本文には影響なし。オリジナルラッパーを含め3葉。21 x 14.4 cm。